堺市民会館大ホールは約1,400人収容の大きなホールです。
私たちの団体にはいくつの学校が加盟していたのでしょう・・・・。
記憶では・・・
勝山高校はもちろんですが、四天王寺高校、帝塚山高校、生野工業高校、千里高校・・・・生野高校・・・天王寺商業・・・あれ?・・・もっとありました・・・。
全部で12,3校は加盟していたはずなんです。
仮に14校加盟していたとしても1校あたり平均100人動員しないと会場が埋まりません(笑)
これは相当にむずかしい数字かも知れません。
特に所在地が大阪市内ではないというのは不利でした。
堺ヤマハの担当スタッフもこれには頭を悩ませました。
そこでアマチュアだけのコンサートでは十分な集客が望めそうにないので、結局プロの「ゲスト」を入れることになりました。それで集客力をアップさせようという狙いです。
私はすでにこのころ親交のあった人気バンド「ザ・ムッシュ」に出演を依頼しようと思い、メンバーの一人に電話しましたら、「その日はスケジュールが入っていたように思う」と言うのです。しかし、「プロダクションに伝えておくから、いちど相談に行って来い」ともおっしゃってくださいました。
しかし「プロダクション」のマネージャーがいくら「仕事」のこととは言え、高校生である「私」の話をまともにとりあってくれるのでしょうか?(笑)
不安を抱きつつも私は単身、ザ・ムッシュの所属事務所を訪ねました。
当初、ナンバにあったその事務所は、その頃、心斎橋あたりに移転していました。
古い民家みたいなところで、そのプロダクションの「社長の実家」というようなところだったように思います。
マネージャーと話をしましたが、やはりザ・ムッシュはスケジュール的に難しいとの事でした。
しかし、ほかに誰が・・・・と考えた時、マネージャーが提案してくれました。
「アリスはどうですか?」
多くの方がご存じの伝説的バンド「アリス」はそのころ結成したばかりでしたが、その人気は昇り調子でした。
私は堺ヤマハに了解を求め、契約書にサインしました。
(つづく)