「このクラスにイワツル言うのおるか?」
突然、教室にやって来た男達が挑みかかるような大声を上げました。
私は何も後ろめたいことがないので、「わてでっけど?」と名乗りました。
「お前、サッカー部やってんてな?」
最初の男が切りだしました。口調から判断すると、2年生以上のサッカー部員なのでしょう。
私はこの言葉を聞いて「ははぁ・・・サッカー部に勧誘に来たな・・・」と思いました。(中2病の症状です)
もちろん私は肯定しました。すると驚いたことに!
「お前、俺らがヘタやって言うたらしいな!」
と恫喝するのです。
いくらなんでもそんなヒドイこと・・・・・・・・・・・・言いました。
いつだったか地学教室の窓からグラウンドを見下ろしてサッカー部の練習を見ていた時です。あまりにヘタだったので笑うと、私の横に部長である2年生のMさんが来て、「何を笑っているの」と尋ねたのです。
Mさんは美人で、しかもギターも歌も出来る人です。
そこで私は「うちのサッカー部はヘタですな~」と正直に言ってしまっていたのです。
「どういうつもりやねん!!」
とさらに猛々しく怒鳴ります。やっぱり怒っていたのですな(笑)
するとその肩を押さえて、一人の、割とかっこいい男性が
「まあまあエエがな。ところで・・・」
と私に向き直り、
「お前、どれくらいできるんや?」
と言います。
ここで私の中2病が恐ろしい一言を発しました。
「たぶん・・・先輩達よりはできます」 ←でも、これは本心ww
「そしたらグラウンドに来て、見せてくれや」
ヤベェ!!!!
「これを口実にこいつらは俺を寄ってたかって袋叩きにするつもりやゾ」
と思いました。
でも、サッカー以上に口が達者だった私は即座にこう弁解しました。
「行きたいのはやまやまですが、心臓が悪くてもう動けません。診断書もあります」
すると・・・
「そうか・・・。それやったらもうええけど・・・。あんまり余計なことは言わんようにせえよ」
そしてサッカー部員たちは教室を出て行きました。
私は理路整然と見事に虎口を脱したのであります。
舌先三寸、口から生んでくれてアリガトウ、お母ちゃん!
(どんな母親やねん・・・・)
その日の放課後、誰か忘れましたが、フォークのある2年生の女性先輩が「サッカー部が訪ねて来たか」と私に訊くので事の顛末を話しました。
その先輩の話によると、どうやらうちのクラブの部長のMさんは、サッカー部の部長のKさん、あの「割とかっこいい男性」とお付き合いがあったらしいのです(笑)
私の漏らした「ヘタ」の一言をMさんがKさんに告げたのでしょう。
このことがあってからしばらく私は「口は災いのもと」という言葉を胸に、3日ほどだけあまり余計なことをしゃべりませんでした。
それ以来、今日まで余計なことしか言っておりません(笑)
※ちなみに勝高サッカー部はその昔、全日本代表GKの一人である浜崎さんを輩出している名門だったのは事実です。
(つづく)
しかし、難なく逃れて良かったですね。
僕は2年生の文化祭以来、柔道部員と野球部員に追いかけられて
一時難儀した事がありました。
各部から色々な女子がフォークソングに入部したことで
(岩鶴名誉幹事長によれば、僕が次々と誘ったらしい・・・ですが)、
運動系クラブの部員から目をつけられました。
理由は「チャラチャラしてる」です。
“努力・頑張る・汗”が嫌いな僕は、当時としてはまだ珍しかった
ギターを担いでの通学、
ちょこっと伸ばしていた髪、
いつも女子と話している高校生
等々が、頑張っているアスリート系の高校生には
許せなかったのでしょうね。
う~ん、モテる男は辛い!
岩鶴君とは相当理由が違いますね(笑)
コメントありがとうございます。
>各部から色々な女子がフォークソングに入部したことで
>(岩鶴名誉幹事長によれば、僕が次々と誘ったらしい・・・ですが)、
↑これはちょっと違いますね~。山縣さんご自身がそうおっしゃっていました(笑)
>理由は「チャラチャラしてる」です。
う~ん、いわゆる「軟派なヤツ」ですね?
>ギターを担いでの通学、
私もそうでした。担いでませんが・・・・。
>ちょこっと伸ばしていた髪、
これはずいぶん伸ばしてました。2年の担任が「切らないとお母さん呼ぶよ!」とかカマっぽく迫りました。
今は私の人生で最長になっています(笑) 三つ編み可。
>いつも女子と話している高校生
いつもではないですが、事務的な話はときどきしました。
>等々が、頑張っているアスリート系の高校生には
>許せなかったのでしょうね。
いやぁ・・・これは単に「うらやましかった」だけでしょう(笑)
>岩鶴君とは相当理由が違いますね(笑)
ちょっとだけ違うようにも思います(笑)